11.3月定例議会 一般質問

【古河まさのり一般質問全記録】

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2011年 3月定例議会 一般質問

 

1.自治基本条例の制定にあたり

 今議会で白山市自治基本条例が上程されています。この条例に    ついては策定市民委員会が2008年4月に前市長へ提言書を提出し、これを受け議会は同年6月に特別委員会を設置、1期、2期と構成議員が入れ替わりながら審議を重ね、昨年12月議会に審議経過を委員長が報告いたしました。私は連続してこの特別委員会に所属し、先進自治体の事例に学びながら意見反映をいたしました。北海道・ニセコ町に端を発し、全国に拡大しているこの条例の基本精神は「市民との協働に113gikai1.JPGよる町づくり」であり、積極的に行政運営に市民参加を求めるという、既成概念を転換するものであります。そのためには既存の条例との整合性を図る必要があり、「最高規範性」の位置づけは欠かせないものであり、市民の定義や協働の理念も明確にせねばなりません。しかしこの議論は時間をかけましたが議会では意思統一に到らず、最終起案は執行部に一任いたしました。 本条例は今後の白山市がめざす自治体運営の基本理念を謳うべきであり、執行部の決意が盛り込まれるものと期待をしていました。しかし、上程された条例案は議会での草案の域を脱していないにも関わらず、根幹をなす定義については一任扱いをした「市民」の項目以外もすべて削除されています。まずはその意図をお聞きいたします。また、議会では議論が不十分でしたが、第8章の見直し規定も「必要な場合」とされ、期限や検証機関の明示もありません。このままでは条例が検証されず放置される事態を懸念するものであり、見解を求めます。また、既存の条例との整合性を図ることは急務であり、そのためには制定後の年次推進計画を策定すべきと思いますがいかがでしょうか。いずれにしても条例制定は全国的に発信できる施策でありますが、依然として執行部に気概が感じられないと改めて指摘させていただき、市長への質問といたします。

2.当面する障がい者施策について

 2006年に国連で障害者権利条約が採択されました。この条約では障害のある人もない人も共に社会の一員として、差別されることなく生きていけるインクルーシヴ社会(排除のない社会)の実現が目標とされています。本年1月末で批准国は97ヶ国、日本はまだ批准に至らず、09年12月に政府は批准に向けた国内法の整備を始めとする障害者制度の集中的な改革を行うため、内閣府に推進本部とそのもとに障害のある方達が過半数を占める推進会議を設置しました。1年間の審議を経て昨年12月に推進会議は「障害者制度改革推進のための第二次意見」をとりまとめ推進本部に提出しており、開催中の通常国会で審議予定の障害者基本法改正案にこの第二次意見が盛り込まれることが、権利条約批准に向けた大きな一歩となります。また、その中の教育の項目においてはインクルーシヴな教育制度の構築が提言されており、その実現に向けて今議会で意見書の提出も行っているところであります。 さて、民主党政権は昨年の臨時国会で障害者自立支援法等の改正案を成立させました。これはマニフェストに基づき、2013年8月までに現行法を廃止し、「障害者総合福祉法」に移行するための1ステップとしています。こうした一連の情勢を踏まえて、以下の点について市長に質問いたします。
(1)障害者自立支援法では一般事業所への就労を促しているものの、それを保障するための施策が不十分と言わざるをえません。その一つが移動手段であります。せっかく一般事業所への就職ができても通勤支援制度がなく、実態としてボランティアや家族に支援を求めるしかないと聞いています。白山市の移動支援事業は他の自治体よりも手厚く評価されていますが、この制度は通勤・通学には適用されないことになっています。そこで、まずはそうしたニーズ調査がなされているのか、また法の趣旨を踏まえながらも自治体が補完するような施策ができないのか、さらには事業者が通勤に便宜を図れるような支援策が取れないのか質問いたします。
(2)次は一般事業所の受け入れ態勢についてであります。昨年6月の集計によれば、自治体の法定雇用率2.1%に対し、白山市は市長部局2.19%、教育委員会2.86%と基準を達成していますが、一般事業所(56人以上規模)ではハローワーク白山管内で法定雇用率1.8%を達成している事業所は50.9%に過ぎず、これは県平均の53.9%をさらに下回っています。ハローワーク白山で企業へ働きかける手だてをお聞きしました。継続雇用や多数雇用の事業主には助成金制度を準備する一方、未達成の場合は1人につき月5万円の納付金徴収制度があるとのことですが、これは中小企業を適用除外としています。有効求人倍率が昨年11月で0.62、最悪の時期からは若干の改善はあるものの、障害者雇用が置き去りとなる傾向は否定できません。 まずはこうした一般事業所への雇用についてどのような働きかけを行っているのかお聞きします。また、担当課では就労相談は受けても求人情報はハローワークに聞いてほしいとの対応を続けていますが、当のハローワークでは行政への情報提供は否定的ではなく、さらなる情報交換や相互連携ができないかお聞きいたします。また、先の自立支援法改正案では障害者本人の側に立ちどのような支援が必要なのかを決める相談支援やケアマネジメント等を扱う総合的な相談支援センターを市町村に設置することとなっていますが、本市の対応をお聞きいたします。
(3)高齢化社会を迎え、障害者の親からは「自分が亡くなったらこの子はどうなるのか」という不安の声が聞かれるようです。そのためにも障害者が地域で生活するためにはグループホームやケアホームの充実が重要となります。私は先月市内の法人が運営する2つの施設を視察することができました。民家を活用した施設に入居者はそれぞれ5名、法人から派遣される世話人が家族同様に食事の準備などの生活支援をされている様子を間近に見ることができました。しかし生活費は家賃や食費等で支給される障害年金がすべて消え、作業所での僅かな収入が少し手元に残るだけという厳しい生活実態もお聞きしました。今回の法改正は今年10月より家賃補助を実施するとしており、施設利用者には朗報ではないかと思います。現在市内には2法人が運営する9施設があり約40名が入所、すでに満室状態です。 そこで、まず入居希望がありながら待機を余儀なくされる方の実態と、そのニーズに対応するときは概ね何棟の施設が必要となるのか。また、重度の方を対象とした施設については、現行施設よりも設備や人員面にでも経緯費負担がより大きくなるようですが、こうした施設の設立計画や支援策についてもお聞きします。
(4)最後は小中学校に配置されている特別支援教育支援員ついてであります。国がこの制度を導入して4年になります。この支援員の配置はかつての障害があるなしで分ける分離教育から、共に育ち合うインクルーシヴ教育を進める上で重要な役割を果たしています。国は学校数分の人数を交付税措置しているため、自治体によって配置に格差が出ているのが現状です。白山市は今年度26名が配置され、もう少しで配置基準を達成しますが、残されている課題はこの支援員の勤務条件・待遇であります。勤務時間は現在6時間、概ねどの学校でも3時には勤務終了となりますが、必要とされる担任との連絡・打ち合わせ時間が取れず、サービス残業を余儀なくされる実態があります。さらに待遇も世に言うワーキングプア基準にも満たないという実態です。障害児には体の大きな子どももおり、男性の支援員を臨む声も大きいのですが、こうした条件では雇用確保は難しいといえます。加えて地公法適用の市職員という身分が課せられ、兼務が禁止されています。白山市の共生・共学の教育を支えていただく支援員の皆さんが意欲を持って働けるには、低収入を固定化する兼務規制の見直しや勤務実態に見合う待遇改善など、現実に即した処遇が必要であります。この課題については教育長に質問いたします。 

3.自転車を活用した施策について

 白山市の一体感をはかるため、この間日本ジオパークへの認定・加盟を提言してきたところですが、今議会では自転車を活用した施策について取り上げたいと思います。白山市にはご承知のように、1987年に廃線となった北陸鉄道金名線の鉄道敷き約20kmを含み、美川から尾口瀬戸まで全長43.1kmをつなぐ「手取キャニオンロード」があり、手取川堤防敷の一部が未舗装ですがほぼ完成しています。この自転車道は県が進めているサイクルロード計画(いしかわ回廊)の一部をなすものであり、すでに完成している加賀海浜自転車道と一体化させようと整備されてきました。このキャニオンロードは、起点の美川からは白山を望みながら手取川沿いの加賀平野を走り、鶴来からは手取峡谷の豊かな自然に接することができ、山間地帯にかかわらず旧の鉄道敷きを活用していることから、傾斜が少ないことが大きな特徴であります。まさに白山市を全国に発信できる貴重な施設であります。 このキャニオンロードを活用したイベントとしては毎年9月に行われているサイクルフェスタがあります。これは環境保全と健康づくりを目的に白山市が主催し、北陸放送が共催するもので、06年のスタート以来、年々参加者が増え、すでに400名を越えています。また、昨年は小松・台湾便の就航に伴う白山ろくへのスキー客誘致に続き、5月に13名を迎えてサイクリングツアーも実施されました。しかし、私はこうした優れたコースがありながらも十分に活用ができていないと感じており、以下の点について市長に質問いたします。
(1)まずは自転車を活用した健康づくりについて、自転車愛好家で市内在住の医師から資料をいただきました。NHKのテレビ番組「ためしてガッテン」で有名になった超スロージョギング、楽に走れるのに血糖、血圧、尿酸値などの数値を下げ、生活習慣病の改善効果があり、脳まで生き生きさせる、と言うものです。ただこれも心臓に負担がかかる場合があり、むしろ平地サイクリングの方が気軽で楽しいトレーニングになり、通常の激しいスポーツで使う筋肉「速筋」とは違う、いわゆる「遅筋」を鍛え、運動強度や運動能力を確実に高めることができるとのことであります。その最適なコースが美川から鶴来地区に至る堤防コース往復30kmだそうです。しかし現状は一部を除き、右岸コースのみで未舗装部分も残っています。安全にしかも飽きずに走るには両岸にコースがあり、周回できることがベストであり、金沢の犀川河川敷コースが人気であることもそうした理由があるようです。未舗装部分や周回コース整備について、所管する行政区域の問題もあるとは思いますが、見解をお聞きいたします。また、全国的には高齢者向けの健康増進をテーマにしたイベントは少なく、白山市の発信力を高める効果は十分あると思われますが、いかがでしょうか。さらには健康増進のための平地サイクリングの効果やそのためのサイクリングコースの紹介等、市民向けの啓発資料の作成を求め、質問とします。
(2)次は観光戦略についてであります。台湾のサイクリングツアー誘致は極めて発信力の高い施策ですが、持続的な誘客確保が難しいと聞いています。むしろこうしたツアーを宣伝に活用しながら、もっと白山市に宿泊客を呼び込むため、キャニオンロードを全面に据えた国内向けの観光商品を開発したり、ここでも周回できるコース整備が前提となりますが、「ツールド能登」のような競技性のあるイベントも検討できないかお聞きいたします。とにかくサイクリングイベントは募集すれば数日で定員に達するほどブームの域に達しているようでありますので、前向きな検討を期待し質問と致します。

4.学童保育施設の基本的考え方について 

私は昨年9月議会で、朝日小学校や松南小学校の改築に際し、学童保育施設を校舎内に設置する計画に違和感を感じ、その経過について質問いたしました。角前市長の答弁を要約しますと、①税金で学校整備をしている以上、その施設を大いに活用することは大切である、②指導員や保護者だけでなく、学校の先生も受け入れるよう関わるべきだ、③独立施設の設置については、発足時から一部の声に強く影響されてきたものだ、というものでした。私は答弁がこの間の経過を踏まえず、不十分として再質問も行いましたが見解は変わりませんでした。その後、議員有志で設立された「学童保育を考える会」に参加させていただき、指導員や保護者の皆さんから意見を聞く機会がありました。その中で、この朝日小学校の場合は指導員、保護者の連携で出された結論ではないこと、また、学校や教職員に対してはほとんど相談がなかったことも後日お聞きしました。 そこで、この間白山市が進めてきた施設整備の基本は、改築の学校は敷地内に、移転新設する場合には学校に近接した場所に、いずれも独立施設を建設する、要は校舎内施設は極力避けてきた経緯があります。子どもたちが一旦学校生活から離れ、「ただいま」といって施設に入り、家庭生活のように一時を過ごす、そうした運営で共通理解されてきたと考えていますがいかがでしょうか。また、この間、行政が関係者に投げかけてきたのは、校舎内に設置するか否かという議論であり、国が現在進めており、活動のベースを学校施設とする「放課後子どもプラン」については本市として明確な方針を持たないまま、形だけまねようとしているのではないか。今後も学校改築の際には、再び校舎内外の議論を関係者にゆだねていくのか。基本設計に組み込まれた両小学校の場合、再度議論の経過によっては、改めて見直すことが可能なのか、以上、教育部長と健康福祉部長にそれぞれの立場から答弁を求めます。

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