09.9月定例議会 一般質問

【古河まさのり一般質問全記録】

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2009年 9月定例議会 一般質問 

1.就学援助の体制整備と教育費について 

 アメリカ発の経済危機は日本に於いては顕著に雇用不安を拡大し、そのことが子ども達の学習保障や進路選択にも大きな影響を与えています。国の国民生活基礎調査によれば97年から06年までに18才未満の子がいる世帯の平均年収は約66万円も減っているとされ、最近のデータはないにしてもこの数字はさらに拡大していることは容易に推測できます。さらに文科省は全国学力テストの平均正答率は就学援助率の高い学校ほど低くなっていることも明らかにしています。このように子ども達をとりまく教育環境は極めて劣悪であり、いわゆる「子どもの貧困」が大きな社会問題になっています。要因の多くはこれまでの政権与党の教育政策にあったわけですが、自治体には為す術がないのでしょうか。幸い白山市には子どもの権利条例があります。「子どもの最善の利益」を保障する手だてを尽くす努力がなされてこそ条例との整合性が保たれます。そこで白山市の実態を踏まえ、昨年12月議会や3月議会に引き続き、今回は具体的な項目に関して教育長に質問いたします。

(1)まずは白山市の就学援助制度の運用についてであります。この制度は憲法26条「教育を受ける権利」に基づき、生活保護家庭(要保護)や同程度の所得水準の家庭(準要保護)に対して、学校給食費や学用品、修学旅行費などの経費を援助する、というものであります。しかし、この制度も「三位一体改革」により、05年度より国庫補助が廃止され、一般財源化されました。以来、地方財政の悪化により、認定基準の厳格化や、支給の減額が各自治体で始まっていると聞いています。文科省調査では07年度の全児童生徒数に対する援助率は全国平均で約14%であり、この10年で約2倍に増加しているとしています。一方、白山市の本年度の援助率(5月1日現在)は小学校9.7%、中学校10.7%となっており、ここ3年間で小学校が1%、中学校で2%増と確実に増えています。ちなみに援助率の高いといわれる金沢市は本年度小学校16%、中学校18%であり、お聞きすれば、保護者への周知の機会を多く取る努力がなされているようであります。今日的な経済状況を踏まえれば、本市も従来の手だてを検証する必要があると思います。現状、本市では案内書が市内全児童生徒に配布され、新学期に合わせ、広報おしらせ号にも掲載しています。しかし保護者対象の説明会については学校の判断に任され、新1年生への説明会の際に20%しか実施していないこと、また伝える側である教職員への研修会もなされていない状況とも聞きます。また、支給額が明示されていないことも制度の不透明性さを増しています。こうした一連の周知方法の見直しを行うことで、実態に即した運用が図られると思いますがいかがでしょうか。

(2)次は教育費の保護者負担であります。これについても07年の文科省調査による年間学習費という同規模自治体比較データがあります。これは学習塾や学校外活動費を除いて、給食費、通学関係費、学用品費、部活動費、等々を集計したものであり、白山市規模の自治体では小学校98,500円、中学校183,000円となっています。私は3月議会で教材費の削減が保護者負担を求めていないかという質問を行い、教育長は実態把握を行うとの答弁をされています。また、それ以前には給食費や学納金の未納の対応についても質してきました。今議会の補正予算では国の緊急経済対策により高額な電子黒板が全小中学校に予算計上されました。私は学校現場のニーズに基づくものなのか疑問との意見を申し上げました。学校現場では節約しても限界に来ている教材費、予算の出所がなく困っている未納金の処理も現実的課題であります。緊急対策というなら、国が示した基準を踏襲するのではなく、保護者の過剰な教育費負担の軽減や逼迫する教育費に対応する予算配置がなされてしかるべきと思いますがいかがでしょうか。

2.学校給食への地元産野菜納入について 

 この課題については連続して質問を続けており、経緯や意義は省きます。6月議会で私は路地野菜の産地であり、条件のそろっている旭丘小学校からまず始めていただきたい。しかし生産者の要望から、配送手段が確立すれば実施可能であると申し上げました。教育長は意義には賛同されたものの、配送に必要な予算措置には難色を示されました。私は今議会の緊急雇用予算での対応を期待していましたが、計上されませんでした。そこで端的に以下の2点質問いたします。

(1)6月議会以降、教育委員会として学校給食への地元野菜納入について、市内各学校にはどのような働きかけがなされ、具体的にはどの学校にどのような形で実現されたか、ここまでの経緯と配送手段ができない理由を教育長にお聞きいたします。

(2)次に、6月議会でも質問いたしましたが、地産地消課の果たす役割であります。6月議会での市長答弁は「学校給食については教育委員会、農協、石川農林総合事務所と協議の場をもち、その調整役を図る」ということでしたが、私が求めてきた、まず学校給食で、顔が見える生産者に協力をお願いし、できる地域から始める、というものとは温度差を感じます。地産地消課の考える地域とは白山市であれば良いという、広域的な捉え方なのか、また、この学校給食での取り組みに地産地消課が今後ともどのような関わり方をするのか、今回は担当部長にお聞きします。また、立ち上げられた 「地産地消推進会議」では何が議論されるのかもお聞きいたします。

3.新型インフルエンザへの対応について 

 新型インフルエンザ(A-H1N1)がこの夏から急速に拡大しており、桝添厚労大臣は「本格的な流行」を宣言しました。このインフルエンザの感染者数は5月にまず発生ピークを迎え、連日マスコミでも取り上げられていましたが、6月以降一定の収束状況を見せていました。しかし、7月後半から再び感染が増え始め、8月末には累積患者数は5,000人を越え、白山市でも19名の感染者が出ていると聞いています。このインフルエンザは従来の季節性のものと違い、高温多湿の夏でも感染が広がるということや、比較的若い世代に多く感染が広がることも特徴とされています。しかし、専門家の間では、一時収束しているかのように見えても、季節が逆の南半球で猛威をふるっていたことや、基礎疾患がある方とはいえ高齢者に死亡者が出始めていることなどから、すでに流行は第2波に入り、ウイルスも変異している可能性が指摘されています。また、当初厚労省の過剰とも言える対応策も「弱毒性」との認定がなされてから、7月24日にいわゆる「全数検査体制」を見直し、集団感染に絞った調査に切り替えたり、患者についても原則入院を自宅療養にするなど、いわゆる対応策を緩和させており、行政はもとより、国民の間でも春先の緊張感がかなり少なくなっていると言わざるを得ません。こうした事態を受けて、懸念されることを市長にお聞きいたします。

(1)私は3月議会で新型インフルエンザ対策について質問を行いました。その時は強毒型の鳥インフルエンザを想定しておりましたが、事態はかなり深刻であるとの認識から、国が自治体に求めていた行動計画の速やかな策定を求めました。執行部答弁は県の計画を受けて市町の役割が明確になった時点において計画策定を行うとのことでありました。その後、6月に策定委員会を設置、答申案が9月1日に市長に提出され、今議会中にもその行動計画が提示されると聞いています。まずはこの行動計画が今回の新型インフルエンザにも対応できるものなのかお聞きいたします。

(2)次に、最も懸念されているのが新学期を迎えた学校での対策です。国の運用方針の見直しから、全国的には「学級閉鎖」が頻発しないように、基準をクラス内の患者数や閉鎖日数とも春の対応と比べて、各県ごとに基準の緩和を始めています。その是非はともかく、通常、学級閉鎖の判断は学校長が行うものでありますが、今回の事態では統一対応が必要かと思います。こうした学級閉鎖の措置を含め、幼稚園・保育所での対応策もお聞きいたします。また、後に述べるワクチンの接種まで時間がかかります。できるだけ感染拡大を遅らせる意味でも、感染のおそれがある子ども達を登校・通園させないことも大切です。学びの保障との兼ね合いもあり、判断の難しさが伴いますが、教職員・保護者への周知をどのように進めるのかもお聞きいたします。

(3)次は市内の医療機関の体制についてであります。春先は県の対策として「発熱相談センター」という24時間体制の相談機関が設置され、医療機関も公立松任石川中央病院を含む県内指定病院で発熱外来や専用入院病室の設置がありました。現在は中央病院での体制は解除され、季節性と同様に民間医療機関で受診し、入院する体制に切り替えられています。しかし、私が知る限りでは、市内民間医療機関の体制が不統一ではないでしょうか。ある病院では他の患者との接触を避ける特別室を設置する所がある一方、張り紙程度の所もあると聞きます。医療機関を通して感染拡大が生ずる可能性が高い中で、統一体制整備が遅れているのではないかと思いますがいかがでしょうか。また重篤な患者が発生したとき、2つの公立病院の受け入れ体制が整備されているのか、開設者である市長として、どのように把握されているのかお聞きいたします。

(4)次はワクチン接種についてであります。この新型へのワクチンについては10月にも供給が開始されると報道されています。しかし、製造が当初見込み数を大幅に下回る状況であり、接種対象に優先順位をつけるという協議が始まっています。この間、議会でも予防接種に対して公費助成を求める意見が出されてきました。現行では65歳以上の高齢者に対しての補助制度が取られており、3月議会の執行部答弁では、今後は財政状況を勘案して検討する旨の意向を示しています。この秋は例年の季節性にこの新型が加わります。優先順位については、原在厚労省が医療従事者や妊婦、乳幼児などをあげ、今月中にも確定するとしています。この状況を受けて、本市として引き続き任意接種を理由に助成が困難との立場を継続するのか、感染拡大を阻止し、重篤な患者を出さないため公費助成を行うことで、積極的に接種を進めるのか、検討の余地があると思いますがいかがでしょうか。

(5)最後は情報の公開についてであります。この夏の患者の発生については患者の年齢や発生地域などの情報が一切公表されず、白山市の19例にしても、どの学校の児童生徒なのかについても市民には知らされていません。確かにこの春、全国初の発生に対しては、公表したことで感染者への誹謗や風評被害が起きたと聞いています。しかし、この間、季節性インフルエンザで学級閉鎖をあれば公表されてきました。情報を出さないことで市民の警戒心を鈍らせたり、逆にマスコミ報道だけが先行し、かえって憶測を呼び、無用な恐怖感を増幅することもあります。私は原則公開することが、市民の予防対策への周知・啓発に繋がると思いますが、いかがでしょうか。以上、適切な対応を求めて、質問と致します。

4.石川線一部廃線への対応について 

 昨年10月に北陸鉄道が国に提出した石川線・鶴来、加賀一の宮間の廃止届けは、この10月末が期限となっています。6月議会では地元の「石川線を考える会」から市長に対する要請、また一の宮地区からは議会に対し陳情書が提出され、それぞれから国の助成が活用可能となる「法定協議会」の立ち上げが求められてきました。この協議会は地域交通活性化再生法に基づき自治体が立ち上げるもので、今回の石川線のように廃止届けが出された場合、時間をかけて地元での合意形成が図れること、税金投入の仕組みをつくる場合には国から支援が受けられることになります。6月議会でも宮岸・寺越両議員から一般質問がなされていますが、市長は野町・鶴来間は何としても残したい、そのため関係自治体とともに法定協議会を設置する旨の答弁がありましたが、廃止届け区間については乗車人数が少ないとし、廃止となればバス等による代替え交通で利便性をはかるとして、廃止区間についての法定協議会設置については明言されませんでした。私はこの問題は一特定地域の課題ではなく、白山市の街づくりの視点で捉えるべきと考え、有志議員とともに学習会をもち、一の宮地区の皆さんからもお話しをお聞きする機会がありました。今議会では廃止期限が間近に迫っていることから、以下の質問を市長に行いたいと思います。

(1)執行部は浅野川線を含め、北陸鉄道の全線に渡る法定協議会を設置するとして沿線自治体に働きかけをしてきましたが、まだ実現に到らず、先月には北陸鉄道から関係自治体に対し、法定協議会設置の要請がなされたとの報道もありました。私は金沢市が消極的とされるのは、全線について廃止届けが出されていない中で、金沢市がイニシアティブを取るわけにはいかないとの思いではないかと考えます。私の理解では廃止届けの区間について、関係自治体つまり白山市だけで、「鉄道再生のための協議会」の立ち上げができるはずであります。「白山市総合計画」のテーマには「市民との協働による自立した街づくり」が謳われています。存続を強く要望される市民の声を行政として軽視できないはずであります。まずは廃止区間の法定協議会を主体的に設置し、その後全線区間の「再構築のための協議会」に参加するという姿勢で臨むことが極めて現実的と思いますがいかがでしょうか。

(2)次は法定協議会が設置された後の議論となりますが、今回地域別説明に入っている都市計画マスタープランには触れていないことでもあり、市長の思いをお聞きします。この廃止届け区間は現実に乗客が少ないことが取りざたされてきました。私もダイヤを見ましたら、最も利便性が求められる通勤通学の時間帯でも1時間に1本程度です。白山ろくから電車通学する高校生のいる保護者もどうせ送るなら鶴来駅まで行くと言われていました。再構築に成功した富山市のライトレールに私も乗車しましたが、通常15分ごと、通勤時はそれ以上の利便性をはかっています。仮に少し延伸すれば白山神社の参道前広場があり、その場所が活用できればパークアンドライドも実現可能となります。せっかく存在する鉄道を再生していくことが白山麓の活性化や、観光振興の手だてに繋がり、検討中の白山市地球温暖化対策条例にも盛り込める課題であると思います。市長にはこうした「鉄道を活かした街づくり」の意義をどのように考えておられるかお聞きします。

 

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