09.12月定例議会 一般質問

【古河まさのり一般質問全記録】

*******************************************************************************************************************************

2009年 12月定例議会 一般質問

1.地球温暖化対策について

 今月7日からデンマークにおいて2013年以降の国際的な枠組み(ポスト京都議定書)を協議する国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP15)が開催されており、鳩山首相は20年までに温室効果ガスを90年比25%削減という目標を掲げて参加をすることになっています。今や地球温暖化対策は地方自治体でも避けて通れない、言わば国民的な課題であります。
 白山市は県内では初となる「白山市地球温暖化対策条例」の本12月議会制定をめざして、昨年5月より環境審議会で検討を重ね、今年度より議会でも並行して環境対策特別委員会の中でも審議を行ってきました。私は昨年の3月議会で地球温暖化に特化した条例が本市にはなぜ必要なのか、既存の環境基本計画では対応できないのか、などの質問を行いました。その際、執行部からは地域が一丸となって取り組む意志を明確にするものであり、市民・事業者・行政の役割分担を考慮し、責任を明確にしていくものである、との答弁がなされました。当然のことですが、条例制定が目的ではなく、より実効あるものとするため、来年度は条例に基づく地域推進計画の策定に取りかかるとのことであり、議会特別委員会でもその推移を注視していく必要があると考えています。以上の経過を踏まえ市長に質問を行います。

(1)まずは具体的施策を執行する組織についてであります。当面、環境審議会の中で推進計画が具体化されていくものと思いますが、執行部の決意表明として基本姿勢は明確にしておく必要があります。先月環境対策特別委員会で富山市と長野県飯田市を視察いたしました。本議会初日に委員長より報告がなされておりますので詳細は触れませんが、両都市ともそれぞれの地域状況や財政規模に応じた様々な施策を展開しており、富山市は環境部・環境政策課に地球温暖化対策係を、飯田市は水道環境部・地球温暖化対策課というように担当組織や専任職員を設置しておりました。この課題が行政担当を横断するものとなり、どうしても調整機能をもつ部署が必要となることから専任部門の設置が求められるわけであります。白山市は現在、条例化に対応する専任職員が配置されておりません。条例を実効あるものとするため、まずは数名の対策室もしくは係からスタートさせ、推進計画を本格的に稼働させる時期には飯田市のように専任の課を設置すべきと思いますがいかがでしょうか。

(2)次は推進計画を策定する上での基本姿勢をお尋ねいたします。視察した富山市は中核都市として、私が思いつくような施策はすでに網羅し、実施段階に入っていましたが、中でも特筆すべきは「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりの実現」であり、具体的にはローカル鉄道のLRT化とネットワークの形成でありました。また飯田市は民間事業者との協力共同の事業が進んでおり、重点施策は豊富な日照時間を活かした太陽光発電の推進でありました。 本市も多岐にわたる課題を網羅することは困難であり、地域性を活かした施策の絞り込みが必要と思います。可能性の高いものとして、まずは専任の課が設置され、とりくみの具体化がが始まっている地産地消であります。これはフード・マイレージを小さくするという環境の視点でとらえることができます。また、市域の7割を占める森林資源の活用、例えば残材や間伐材を運用した木質ペレットの製造や活用、さらには新政権が自然エネルギー導入の対象にも挙げている、家庭用風力発電の設置補助についても、市内に事業者があることから具体化が可能と考えられます。このように温暖化対策でも白山市固有の重点施策を打ち出すよう求めますがいかがでしょうか。

(3)最後は5年以内を想定した中期目標として「環境モデル都市」の認定をめざすよう提言します。この環境モデル都市は「低炭素社会の実現に向けて温室効果ガスの大幅削減などの取り組みを行うモデル都市」として政府が認定するものであります。ちなみに08年7月に89自治体の応募の中から6自治体が、今年1月には追加認定として7自治体が選定されており、富山市は前者、飯田市は後者にあたります。富山市の総合的な施策と本市を対比しますと、独自の太陽光発電補助事業、民間事業者による生ゴミ堆肥化や廃プラのRPF化、まだ一部ですが自転車道路の整備と活用などが対応いたします。さらに本市にはこれらの先進都市にはない条例と、これに地域性を活かした取り組みを加えれば、十分に認定の可能性はあります。「環境モデル都市」となれば、「国の補助システムが受けやすくなる、県を通さずに直接国とのつながりや要請ができる」とは飯田市の担当課長の弁でありました。ぜひ今議会の条例制定を機に審議会へ諮問されるよう提言し、以上質問といたします。

2.石川線の再生について

 北陸鉄道石川線の一部廃止について、私は白山市のまちづくりの視点で9月議会に質問を行いました。その後の経過は周知のように、地元関係者が強く要望した廃止予定区間を対象とした法定協議会どころか、執行部がめざした全線の法定協議会も設置できませんでした。結局、時間切れを間近に開催した地元・事業者・行政の3者協議会でも調整ができず、ついに10月30日をもって、鶴来・加賀一宮間は廃止となりました。しかし、3者協議会の中で事業者は廃止区間の線路については当面撤去は行わないとし、行政側も将来の復活の可能性を探る旨の姿勢を示し、当面の施策として、代替交通の整備、まちづくりを考える組織や、石川線の利用促進をはかる「利用促進会議」の立ち上げを提案しました。以上の経過を踏まえ、魚副市長に質問いたします。

(1)まず、3者協議会の中でも質疑として出されていながら、行政・事業者とも積極的な対応をしなかった課題に廃止予定区間の「休止措置」がありました。この休止届けは事業者が提出すれば復活再生の可能性が容易になると聞いています。福井県「えちぜん鉄道」で休止から再生できた例があり、将来の再生を考えるなら、言わば最後の有効な手段とも言える「休止措置」がなぜできなかったのかお聞きいたします。

(2)つぎに再生の可能性についてであります。先に述べた富山市は鉄道を軸にした公共交通の整備を行い、市内の路面電車をさらに延伸しようとしています。またJR富山港線をLRT化したライトレールは利便性を高めることにより、一気に客を平日で2倍、休日で4倍に増やしています。特別委員会でも乗車体験しましたが、快適な車両は平日のお昼でもほぼ満員状態でした。このライトレールより石川線の方が沿線人口は多いこともあり、富山でできることがなぜ石川でできないのか疑問であります。今回沿線自治体のなかでも金沢市が法定協議会の設置に難色を示した経緯があり、執行部が提示した「利用促進会議」が、廃止区間の再生を含めた議論となるのか、また先日の新聞報道のように、この会議が国の助成を受けられる法定協議会を見据えたものではないとするなら、どのように石川線の再構築を図ろうとするのかお聞きします。

3.学期制の見直しについて

 先月24日の教育委員会で、市内小中学校の学期制が混在している状況を見直し、3学期制に再び統一する方向で検討したと聞いています。私は昨年3月議会で当時の高橋教育委員長に今後どのように事態を整理するのか、旧松任市で2学期制を導入した際に、評価の機会が減ることから、教職員と子ども達が関わる時間の創出がなされ、そのために「感性のびのびウイーク」を設置するとした趣旨が実現されていない。また中学校においては9月末の成績評価の時期と部活動の大会時期が重なり、多忙を極めているとの指摘も行ってきました。教育委員長は私が指摘した「教育委員会の2学期制に統一する意図」はないとしながら、今後は学校現場の現状を踏まえ、保護者や地域住民の理解を得ながら、どちらかに統一する方向でさらに検討すると答弁しました。以上の経過を踏まえ、この課題については教育委員会が協議の上、判断されることでもあり、教育委員長にお聞きいたします。

(1)3学期制に統一する方向で教育委員会が検討したとすれば、先の教育委員長答弁を踏まえ、2学期制を行っていた学校現場では何が問題になっていたのか、保護者や地域住民の意見や、肝心の子ども達から意見集約はされたのか、そうした意見集約に基づく、教育委員会の見解があれば端的にお聞きします。

(2)次に昨年の3月議会でも指摘をいたしましたが、2学期制の意義がいつの間にか「授業時間の確保」にすり替えられたことについてであります。学校現場では学期初めや終業時にギリギリまで授業を行う、中学校の定期テストも日程を短縮する、学期末の評価時期でも事務作業の時間を取らない。そのために「子どもとふれあう時間の確保」がほとんどできなくなっていると聞きます。OECD加盟国の中でも教職員の勤務時間比で子どもと接する時間が最も短いという、貧困な教育環境の改善をどうするのか、これは白山市のみならず、この国の重要課題と認識しています。今回検討されている改訂内容が従来の3学期制に戻すというだけなら、こうした事態の改善には繋がらず、一層深刻になると懸念いたしますがいかがでしょうか。

(3)最後に、2学期制とともに7月末に設置した「感性のびのびウイーク」をどうするのか、前期の中に位置づけられた夏休みの解釈もどのように整理するのかもお聞きします。また、当然2学期制の成果もあったと思います。検討している教育委員会として、来年度からの言わば「新制3学期」にどのように活かそうとされるのかお聞きします。

 4.少人数学級施策の充実に向けて

 白山市方式の少人数学級が小学校1.2年生を対象に実施されて5年が経過しました。この施策をめぐっては高い評価がある一方、様々な課題も見えてきており、議会の場でも財政的な見地から2年生について柔軟な対応を求める質問もありました。 先月、名古屋大学教授で前犬山市教育委員の中島哲彦さんから犬山の教育についてお話しを聞く機会がありました。犬山市は2年間全国学力テストに参加しなかった全国唯一の自治体でもありました。その背景には犬山市が進めてきた教育への確固たる自信が裏付けされていました。端的に言えば犬山市が進めてきた教育をあの学力テストでは計れない、というものでした。犬山市は白山市同様、独自に講師を雇用し30人学級を進めています。しかも人口規模7万5千人で小中学校すべての学年を対象に、本年度は57名を雇用、予算規模は1億5000万円、その内常勤講師も7名採用し担任を任せているとのことでした。単にクラス規模を小さくして、「生徒一人ひとりに目が届く」「きめ細かい指導ができる」という理解では不十分であり、犬山市がめざす、「子ども達に学び合い、育ち合いの機会を保障するための集団づくり」を行うには40人では無理だと考え、この事業を進めてきたとのことでした。 こうした事例も踏まえ、以下の質問を教育長に行います。

(1)9月議会において、藤田議員からの「2年生については県が実施する35人学級とし、市税の節約をすればどうか」という質問に対し、教育部長からは「学校の実情を考慮しながら、弾力的な運用を検討する」という答弁がなされています。現行でも2年生については「該当校に空き教室がない、または小規模校のため担任する県費教員がいない」というやむを得ない場合には、非常勤講師を配置し、TT方式への活用を行うとしています。しかし、弾力的という答弁の中に基準とする人数を変更するという意味があれば、私は異議を唱えねばなりません。はやりの「事業仕分け」ではないですが、これまでも30人であることに費用対効果を求めるような意見を聞いてきました。しかし、これは不毛の議論であると思います。要は冒頭紹介した犬山の実践例のように日々の教育現場での「確かな実感」なのであります。「国際学習到達調査(PISA)で常に上位に位置するフィンランドの教育は15才までは点数比較をするテストがなく、20人から30人というクラスサイズの中で展開される実践が子ども達の学びの意欲を支えている」とフィンランド教育研究の第1人者である都留文科大学・福田誠治さんからお聞きしました。行政として子どもの育ちに最善の支援を行うことが本市の「子どもの権利条例」にも謳われており、市民から支持を受けている施策について安易に財政支出を惜しんではならないと思います。教育長には改めてこの「弾力的に運用する」ことについての説明を求めるものであります。

(2)次に本市の施策については単独予算で採用する非常勤講師の課題があります。県費採用の講師と比較し賃金がかなり低く、そのことが採用を困難していると聞きます。また、非常勤であるが故に年間勤務日数が制限され、担任ができず、校務分掌も制限され、学校運営に支障が出ています。同じ子どもに対応している教壇教員である以上、フルタイム勤務は欠かせない条件だと思います。 そこで、少なくとも市採用講師の複数配置校(本年度は4校)の内1名はフルタイムの常勤講師とすることができないでしょうか。また、犬山市のように小中全学年対象とまではいかなくても、40人に近い過大学級となる学年には1.2年生で県の35人学級が適用されることから、激変緩和策として3年生時に、市単独加配で35人程度の学級ができないでしょうか。いずれにしてもこの課題は、全国ではもう数少ない単独事業を行っていない石川県にその要因があります。市として県には強く要請すべきと思いますし、議員各位にも批判すべきは県の姿勢であり、旧松任市で行ったような県に向けた推進決議を検討すべきであると提言し、以上質問と致します。

 

最近の投稿記事

怒りを変革に、社民党定期大会を開催
 4月8日、社民党県連合は定期大会を開催…
子どもたちの健康を守るために
 3月17日、七尾市常福寺の畠山 浄さん…
ドイツの戦後補償そして交通・エネルギー政策
2月12日からのドイツ視察、濃密な日程と…